山崎智也(41=群馬)が豪快にツケマイを決めて、今年3回目のG1優勝を飾った。インで残した篠崎元志が2着。5コースから差した篠崎仁志が3着に続き、地元の篠崎兄弟の夢を打ち砕いた。

 「何か、すみません」。表彰台に上がる山崎は終始、頭を下げながら言葉を選んで話した。3コースからコンマ13の好スタートを決めると、スピードを生かして内枠勢を一気に沈めた。1Mを回ると、さらに加速して後続を突き放しての完勝だった。「エンジンさまさま。あまりにも出ていたので行っちゃいました」とコース不問の舟足だった。インでたたかれた篠崎元を「スタートを行けなかった。この足で勝てないのならどうしようもない」と悔しがらせた。

 今年はSGを2勝、G1も3勝。「グランプリの優勝戦に乗れるように頑張ります」と謙虚だ。妻・奏恵さんは12月中旬に出産予定。「家族皆さんおめでとう!」というファンからの声に、智也スマイルを見せた。公私ともに最高の年末を迎えるために突っ走る。【山口博一】