3日目9R、北川潤二は不思議な感覚に包まれた。

 「6号艇なのにすごく売れていた。なかなかないプレッシャー」。内枠の強豪を押さえて1番人気に推された。その重圧を、圧巻のまくりで振り払った。44号機は怪物級だが、「全速でした」と話す北川のスタート力も、破壊力を引き出す要因だ。12R優勝戦は深インの懸念があるが、「譲らない。自分は淡々としたタイプ。スタート全速なら大丈夫でしょう」ときっぱり。相棒と己を信じて、デビュー通算3回目の優勝へ突っ走る。