ジュピタ併せ馬で闘魂注入/京都大賞典
<京都大賞典:追い切り>
京都大賞典(G2、芝240メートル、12日=京都)で始動するアドマイヤジュピタ(牡5、栗東・友道)が9日、栗東坂路で最終追い切りを行った。この日は5カ月のブランクを埋めるため「競馬モードにする」という友道康夫師(45)の狙いの下、併せ馬で闘魂を注入した。春の天皇賞馬として迎える注目の初戦は、馬の精神力で勝機をつかむ。
アドマイヤジュピタの最終調整は闘志をあおることをテーマに、実戦形式で行われた。友道師が「時計よりも併せ馬で競馬モードにして、気持ちを入れたかった」という追い切りは、僚馬ストラディヴァリオ(古馬1600万)との我慢比べ。しまいの粘りにサムソンを競り負かした気迫が戻っていた。エラー計時となったが併走馬の時計から800メートル56秒前後、ラスト1ハロンは13秒7。一見平凡な内容にも思えるが、その中身は濃い。
2、3馬身後方からスタート。序盤はパートナーの真後ろを追走し、意識的にチップをかぶらせる。残り400メートル地点で今度は外へ出すとピタッと馬体を並べてのたたき合い。杉村助手は手綱を激しくしごき、左ステッキ一発。攻めて、攻めて、攻め抜いた。最後まで前に出ることはなかったが、追い比べで一歩も引かなかった。「結構後ろから追いかけたからね。今は馬場も悪いし、もともと調教は走らないタイプ。調教は狙い通り」と、同師は振り返った。
春の天皇賞後に予定されていた凱旋門賞挑戦プランは軽度のザ石で断念。その後は春の疲れをじっくりと癒した。帰厩は9月19日。乗り込み量としては十分とはいえないが、その分「実戦形式」で精神面を鍛え上げた。天皇賞でも直線抜け出してからソラを使い、メイショウサムソンに迫られたが、ゴール前で再び盛り返した。この勝負根性が持ち味。「気持ちが入れば問題ない。態勢は整った」とトレーナーは語った。
2日に続き時計はエラーだが、これはむしろいい傾向。背中の収縮が大きい同馬は、走っているうちに計測用のバーコードを巻き上げてしまう。「春からずっとそう。いつも、ゴールだけエラーになるんだよね」と同師。全身を大きく使ったフットワークは健在だ。「あくまで目標は先」。天皇賞をはじめとする大一番をにらみピークの仕上げとはいかないが、そこは強いハートでカバーする。【山本幸史】
[2008年10月10日7時52分 紙面から]
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