<国際親善試合:日本1-1マリ>◇23日◇ベルギー・リエージュ

 方向性が見えない。ハリルホジッチ監督は、中盤に守備ができる選手を配置しなかった。マリはW杯(ワールドカップ)に出場できるレベルではないため、守備の職人がいなくても連動してボールが奪える。しかし今日のラインアップなら、W杯本大会でボール奪取するのは難しい。

 今まではある程度、目指す方向が見えていた。前からボールを奪って、早く攻撃に転じる-。そのため、インサイドハーフに井手口と山口を並べていた。W杯予選を突破した時も、このやり方で手ごたえは少しあったはず。しかし何でこのタイミングでやり方を変えるのか、その狙いが理解できない。

 今日のスタメンの並びなら、立ち上がりで得点しないといけない。W杯まで3カ月を切り、強化試合の数も限られる。次はまたやり方を変える? 日本にそんな余裕はないはずだ。(日刊スポーツ評論家)