W杯ロシア大会も16強が出そろった。ドイツが敗退する波乱、日本の進出はサプライズ、残りはほぼ妥当な顔ぶれだ。

 決勝トーナメント1回戦で日本と対戦するベルギーは、イングランド戦で先発9人を入れ替え、途中から故障明けのコンパニーを入れて、仕上がりを確かめた。余裕の選手起用だ。日本はポーランド戦で先発6人入れ替えたが、これは第2戦までで消耗しきったからで、状態は対照的だ。

 ベルギーは、メッシのアルゼンチンやレバンドフスキのポーランドのようにエースに依存したチームではない。中盤から前線まで粒ぞろいの戦力だ。速くて強くて大きいルカク、ドリブラーのE・アザール、技巧派デブルイネを同時に抑えるのは難しい。

 日本は昨年11月に親善試合で0-1とベルギーに敗れたが、この時のことは忘れた方がいい。当時、E・アザールはベンチにもいなかった。ルカクは後半27分にゴールを決めると、2分後にはベンチに退いた。その後はまったく無理しなかった。親善試合とW杯では別のチームだと思った方がいい。スピードも勝ちにくる本気度も、昨年11月とは数段違うだろう。どこまで耐えられるかな。(日刊スポーツ新聞社)