<国際親善試合:日本2-1オーストラリア>◇18日◇ヤンマー

 何人も試したが、結局はアジア杯に向けてのメンバーもW杯の選手が中心になりそうだ。岡崎のらしくない「技ありゴール」は想像していなかったが(笑い)、走って走ってボールを追いまわす部分は相変わらず素晴らしいし、前半は消えていた香川も後半は自由に動いてプレーできていた。

 逆にブラジルに行かなかった選手の中では乾が定位置をつかみそうだ。武藤に代わって出場したが、明らかに技術は乾が上。派手に代表デビューした武藤は、このところ単調にドリブルで仕掛けるだけで、動きにもちぐはぐさが見える。

 一方の乾はボールをはたいてワンツーでペナルティーエリアに入ったり、キープでタメをつくったり、展開力もある。今日の試合はオーストラリアの足が止まった後半からの登場だったから、次は先発で見たい。

 チーム全体としてもこの勝利を額面通りに受け取らない方がいい。日本はオーストラリアのようにしっかりつなぐ相手は得意。逆に南米勢のようにドリブルで仕掛けたり、裏を狙ってくるチームには弱い。アジア勢でいえば中東にはこのタイプの国が多い。注意が必要だ。(日刊スポーツ評論家)