横浜DF中沢佑二選手(37)が17日の神戸戦(日産ス)でJ1通算500試合出場を成し遂げました。37歳になった今季もここまでリーグ全30試合フルタイム出場を継続中。鉄人というより、もはや超人です。ポジション柄、出場停止のリスクもあるDFだけに本当に価値あることだと思います。

 その中沢選手と長く日本代表でともにプレーし、仲のいい名古屋のGK楢崎正剛選手(39)も、前節3日の柏戦(柏)で同600試合出場を達成したばかりです。こちらも、同じように今季もフルタイム出場中です。

 同じAB型で散歩が趣味。波長が合う特別な間柄の2人が互いの歩みをたたえ、日刊スポーツにメッセージを寄せてくれました。紙面ではお伝えしきれなかったやりとりをここに掲載させていただき、通過点をクリアした2人の偉業をたたえたいと思います。


 ◆中沢選手→楢崎選手

 「ナラさんが600試合出場できたのは、日々の体調管理が関係していると思います。体調管理を意識しはじめたのは、代表で僕と同じ部屋になってからだと思うので。1人部屋の時でも僕がナラさんの部屋に入り浸っていました。

 僕と一緒に早寝早起き。10時に寝て6時には起きるを繰り返して、朝の散歩を日課にしたからだと思います。

 引き続き中沢スタイルのライフスタイルで、長くともにJリーガーとして頑張っていければと思います。ナラさんのライフスタイルは僕が作りました」


 ◆楢崎選手→中沢選手

 「僕が600試合出場を達成できたのは、代表合宿中に寝食を共にし、ライフスタイルを中沢スタイルに変えたからだと言っているようですが、もちろんその通りだと思います。

 (中沢選手の)体調管理は、こちらがひいてしまうほどしっかりしている。いや、し過ぎています。

 南アフリカでのW杯敗退後、ホテルのバーで飲んだのもカフェオレ。帰国後、選手だけのお疲れさま会にも、顔を出しただけですぐ帰りましたね。こっちは名古屋から都内にわざわざ駆けつけたのに…。今日くらいはすぐに帰らなくてもいいだろ!と思ったことを思い出します。

 オフにも偶然、旅行先で会いました。僕が自分の子供たちの面倒を見ている横でランニングやジムに行って動くかプールサイドで休憩するかのどちらか。無駄な動きは全くありません。徹底して自分に厳しくできることが、長く活躍する秘訣(ひけつ)なのかもしれません。

 出場試合数では年齢の分(1学年上)だけ僕が先にいかせてもらってますが、成し遂げたものの数や大きさは中沢佑二には及びません。これからもオジサンパワーでリーグを盛り上げられるよう、お互い頑張りましょう」


 格好いい「オジサン」2人の特別なエール交換でした。次回は3年後。楢崎選手700試合、中沢選手600試合のタイミングでお願いし、お届けしたいと思います。


 ◆八反誠(はったん・まこと)1975年(昭50)岐阜県生まれ。98年入社。名古屋でアマチュア野球や一般スポーツを担当し、06年からサッカー担当に。途中、プロ野球中日担当も兼務。14年1月から東京勤務。日本協会と横浜を担当。