東京から北海道新幹線に乗って、カズとイカを堪能しに来ませんか?

 7月3日、J2札幌-横浜FC戦が函館千代台公園陸上競技場で開催されます。札幌はクラブ創立20周年。新幹線開業の流れもあり、11年以来5シーズンぶりの函館開催が復活しました。

 相手はカズこと三浦知良選手擁する横浜FC。6月19日岐阜戦で49歳3カ月24日のJ最年長得点記録を更新し、26日町田戦では49歳4カ月の同最年長出場記録を更新しました。まだ決まっていないですが、3日の札幌戦にもメンバー入りし、活躍する可能性は十分あります。

 北海道の初夏は本州に比べ湿度も低く、絶好の観光シーズンでもありますし、道内在住の立場から、新幹線とカズダンスをダブルで楽しめるツアープランを1つ、考えてみました。

 まずは2日の土曜日、午前10時20分、東京発の北海道新幹線はやぶさ13号に乗ると、午後2時37分に新函館北斗に到着します。快速函館ライナーに乗り換え、3時2分に函館駅着。ホテルにチェックインして荷物を置きましょう。宿泊は函館の奥座敷、湯の川温泉で。それ以外の場所でも日帰り入浴が可能です。ドボンと湯につかれば旅の疲れは癒やされますね。

 次はイカです。

 6月からスルメイカ漁が解禁され、まさに旬です。活イカは身が透き通り、歯ごたえもコリッコリ。余裕があれば、夕食の前に函館山を攻めて夜景を楽しむのも、ありです。夜景、イカ、カズの、しりとり三段構えです。

 翌日3日は、のんびり午前10時前にチェックアウトし、市内近郊で展開する人気のご当地ハンバーガー「ラッキーピエロ」で朝食です。10時から営業しています。夕飯に続いて海鮮狙いなら朝市に繰り出すのも選択肢です。朝食後は五稜郭タワーで観光でも良いですし、競馬好きは函館競馬場というスポットもあります。

 ちなみに五稜郭タワーの展望台は、津軽海峡から駒ケ岳まで一望できる絶景に加え、幕末から明治にかけての歴史模型や、土方歳三のブロンズ像など、日本史好きにはたまらない資料が満載です。食いしん坊には2階に老舗カレー店「五島軒」もあります。

 競馬場なら3日1Rが午前9時55分発走予定ですし、11時25分ごろからは「ふなっしー」がショーに出演します。この期間、来場スタンプキャンペーンも実施しています。

 ここまでで、だいぶ楽しんでいると思いますが、本番はこれからです。市電で競技場のある千代台に向かいます。五稜郭公園前からは2駅4分、競馬場前からは6駅14分で到着します。1日乗車券なら600円で市電、市営バスともに乗り放題です。

 競技場ではGLAYおすすめ函館名物「やきとり弁当」で人気の「ハセガワストア」など飲食店19店が出店する「グルメパークin函館」が広がります。クラブ関係者は「クラブとして過去最大規模で、千代台公園がお祭りになります」とPR。観戦前(試合は午後2時開始)に昼食をゲットしたら、さあ、試合開始です。

 札幌は通常赤黒の縦じま模様ですが、函館では緑と紫の「北海道新幹線」風の特別ユニホームを着用します。現在リーグ最少13失点で首位を走る札幌対キング・カズ。プレミア感たっぷりで、28日までにSA、SS指定席が完売しています。現在各プレイガイドで取り扱い中の前売りチケットは、B自由および小中自由席のみとなっていますので、いち早く入手することを、おすすめします。

 試合は午後4時終了。千代台から4時半発の市電に乗れば函館に4時42分、函館ライナー乗り換えで新函館北斗に5時10分着、同21分発の新幹線はやぶさ34号に乗れば、午後21時23分に東京に到着です。東北の方なら、さらに余裕ある旅程が立てられるはずです。

 クラブで募集していた東京発の観戦ツアーは既に完売してしまいましたが、今から、独自に手配することは可能です。7月最初の週末、もし予定が入っていない方は、見所たっぷりの函館旅に出かけるというのは、イカがでしょうか?


 ◆永野高輔(ながの・たかすけ)1973年(昭48)7月24日、茨城県水戸市生まれ。両親が指導者だった影響で小5からフェンシングを始め競技歴15年。早大フェンシング部で一度、現役引退も、00年に再起してサラリーマン3年目の27歳で富山国体出場。北海道新幹線は3月末の開業直後に新函館北斗~木古内間(片道13分)を往復。09年から札幌担当。