MF青山敏弘(29=広島)が前半6分、相手GKのこぼれ球から右ボレーで代表初ゴールを決めた。約28メートルの強烈ミドル弾は日本の貴重な先制点。「落ち着いて蹴れた。ゴールを取れたことは自信になるし、取れる選手であることをアピールできた。一昨日が娘の誕生日だったので、うれしかった」と大喜びだ。

 13年夏、東アジア杯で代表デビュー。今までにない緊張感に襲われたが、独特な人生観を持つ実業家、斎藤一人氏の著書を読み、考え方が変わった。ミスする度に「ツイてる、ツイてる」と言い聞かせた。

 昨年のW杯ブラジル大会、1-4と完敗したコロンビア戦で腰を痛め、その後は長期離脱した。広島で主将に就任し、リーグ3連覇を目指す最中のアクシデント。「もう1度代表に呼ばれたい。勝負の年だから」。この日のひと振りに思いを乗せた。