日本サッカー協会(JFA)が9日午後、都内のJFAハウスで会見を開き、田嶋幸三会長(60)がバヒド・ハリルホジッチ監督(65)の解任と、西野朗技術委員長(63)を新監督とする人事を発表した。

 田嶋会長は、質疑応答の中で、解任を伝えた際のハリルホジッチ氏の様子について聞かれ、フランス・パリのホテルで7日午後6時(現地時間)に会って解任を伝えたこと、ハリルホジッチ氏が「満足出来ない、何でこの時期に?」と怒りと失望をにじませていたことを明かした。

 田嶋氏は「まさか、こういうことを伝えられるかと動揺し、怒りもあり、どうしてか、理由とかを聞かれたのも事実だが、辞めていただく方を傷つけるより、線を引くことをお伝えすることが大事だと思った」と振り返った。また「選手とのコミュニケーションが足りないと伝えたのは事実。日本を少しでも勝たせたいから、この決断をしたと伝えました」とも語った。

 また、ハリルホジッチ氏は在任中、日本のメディアの解任報道などにナーバスになっていたといい、田嶋会長は以前から「メディアから解任だとか、そういうことを伝えることは一切ない。私は直接、話します」と約束していたという。ハリルホジッチ氏は「(解任の通知は)紙1枚でいい」と言ったが「必死に努力してワールドカップの出場権を獲得したことに敬意を払い直接、伝えた」とパリ行きの理由を説明した。【村上幸将】