日本に追い風が吹いた。オマーン代表DFモハメド・ラビア・アルヌービ主将(27)が、右太もも裏の肉離れで、6月2日の日本戦を欠場することが30日、分かった。当初予定の31日に来日しても試合には出場せず、その後の予選残り3試合に向けてコミュニケーションを図るだけにとどまる。オマーンの複数の医療スタッフは「キャプテンは右足が痛いから日本戦はダメだ」と話した。司令塔のファウジ・バシール・ドゥールビーンも「アルヌービの分までオレがチームを引っ張る」と言い切った。ただリバス監督だけは「彼はちょっと遅れるだけで、トレーニングも一緒にする。日本戦は問題ないよ」とけむに巻いた。

 守備の要で、精神的支柱・アルヌービを欠くことは、オマーンにとっては大きな痛手だ。アルヌービは3大会連続でW杯予選に出場し、フィードが正確でカウンター攻撃の起点になる。視野が広く、相手FWだけでなく2列目からの飛び込みのマークにも強い。04年2月の日本戦ではMF中田英のドリブルを完ぺきに封じた実績もある。DF陣唯一の海外組で現在はカタールのアルサードでプレー。元浦和FWエメルソンのチームメートで、日本の情報は独自ルートで入手できる。単に、主力が1人欠けるだけでは済まない、大きな「穴」となりそうだ。