日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(58)が、故障離脱中のFW本田圭佑(25=CSKAモスクワ)とDF内田篤人(23=シャルケ)のW杯アジア3次予選タジキスタン戦(11月11日)、北朝鮮戦(同15日)への招集希望を初めて明言した。海外組視察のために14日、成田空港から渡欧。右膝手術からのリハビリ中の本田と右太もも肉離れを抱える内田が、11月のW杯予選2連戦に招集できる可能性が高いことを明言した。

 ザッケローニ指揮官は、既に11月のW杯3次予選でプレーする本田と内田の姿をイメージしていた。この日の渡欧前に「絶対ということはないが、当初の治療期間より順調に治療が進めば、本田と内田は(11月の2試合に)戻ってこられると思う」と明かした。

 2人に対しての招集の明確な条件も明言した。「当然、次(11月)に招集するということになれば、所属クラブで試合に出るか、ベンチ入りするか、いずれかじゃないと呼べないと思う」。単に練習復帰するだけでなく、もう一段階上のハードルを設定した。

 11日のW杯3次予選タジキスタン戦では、課題となっていた本田の「穴」のトップ下にMF中村(川崎F)が入り活躍。右サイドバックに入ったDF駒野(磐田)も抜群の動きを披露した。だが、世界レベルの攻撃力を持つ本田、欧州でたくましさを増した内田が戻れば、チーム力は飛躍的に向上するはずだ。

 9月1日に右膝半月板損傷の手術を受けた本田は、今月7日にモスクワに戻り本格的なリハビリを開始。当初の全治3カ月より早い復帰が見込まれる。内田も全治1カ月のため今月中には復帰できる予定だ。順調に回復すれば、W杯3次予選突破がかかるタジキスタン戦のピッチ上に2人がいる可能性は十分にある。

 ザッケローニ監督は今日15日にMF細貝が所属するアウクスブルクとマインツの一戦、16日にはFW森本のノバラとボローニャの一戦を視察予定。「10月の2試合で出場機会が少なかった選手や招集しなかった選手を見たい。11月の2試合は大切。海外組の体調を把握したい」。3次予選突破に万全の準備をする。【菅家大輔】