<U-20女子W杯:日本2-1ナイジェリア>◇8日◇国立◇3位決定戦

 ヤングなでしこが、U-20(20歳以下)女子W杯で史上初となる銅メダルを獲得した。3位決定戦のナイジェリア戦で、前半24分にMF田中陽子(19)が無回転ミドル弾。後半5分にはFW西川明花(20)が追加点を挙げ、1点を返されたものの、逃げ切った。

 MF猶本光(18=浦和)が表彰式で銅メダルを涙でぬらした。「やっぱり金メダルが良かった。優勝した米国が喜んでいる姿を見たら悔しくなりました」。この日の3位決定戦では、激しいプレッシャーに持ち味のパスセンスは影を潜めた。ボールを受けても前をほとんど向けず、対人プレーでは跳ね飛ばされ、左足首を痛め顔をしかめる場面もあった。

 今大会はボランチから攻守の起点となり“沢の後継者”と評価されたが「今日は6試合で一番ダメ。パスミスも多かったし、予測してボールを奪うこともできなかった」と反省。「支配率が悪かったのも私の責任」と初めて相手を下回ったボール支配率も嘆いた。

 その一方で3位決定戦では約3万人の前でのプレーしたことに「たくさんの応援がパワーになった。なでしこオールスターもファン投票で選んでもらえたことがうれしい。出してもらえたら頑張ります」と、今日9日のオールスター(NACK)出場も意欲的だ。

 所属する浦和ではスタメンに定着できていないのも現状。「課題は判断力。明確になった。まずは浦和でスタメン。目標とするところはなでしこジャパンです」。新たな戦いに向け、笑顔で決意した。【鎌田直秀】