16年リオデジャネイロ五輪を目指すU-21(21歳以下)日本代表の国内お披露目試合が来年3月11日に行われることが27日、判明した。同月23日から始まるリオ五輪アジア1次予選(開催地未定)の壮行試合として、今年1月の手倉森ジャパン発足後初めて、日本のファンの前でプレーする。

 日本協会の関係者によると、相手はU-21中国代表が最有力候補に挙がっている。日本協会で取材に応じた手倉森誠監督(47)は「韓国、オーストラリアに断られた」と明かしたが、同関係者によると、その後は中国に絞って交渉を進めている。今月中旬に同国の武漢で行われた国際大会で、U-21ブラジル代表に敗れはしたが接戦(1-2)を演じた相手で、実力も申し分ない。

 開催日も特別な意味を持つ。3・11は東日本大震災からちょうど4年。復興祈念のため、会場はユアテックスタジアム仙台、カシマスタジアム、さらに来年が阪神・淡路大震災から20年ということもあり、ノエビアスタジアム神戸が候補になっている。仙台の監督時代に被災した指揮官にとっては、前へ進むメッセージを発信する場になる。

 今季の活動は1月のU-22アジア選手権(オマーン)と9月の仁川アジア大会(韓国)だけで、1度も国内で試合が組めなかった。指揮官はかねて「A代表では(本田)圭佑たちが『リオ世代に将来のA代表候補はいますか?』と気に掛けてくれる。そんな若手の顔と名前を覚えてもらう機会をつくりたい」と話していた。国内初の国際親善試合はその絶好の機会になる。