<アジアCL:G大阪4-2FCソウル(韓国)>◇17日◇1次リーグ◇F組◇ソウル

 運命のWBC日韓戦を前に景気づけだ!

 連覇を狙うG大阪が、アウェーでFCソウル(韓国)に快勝した。1次リーグで最大のライバルとみられた相手に「ACL男」FW山崎雅人(27)が先制ゴール。後半には新加入FWレアンドロ(24)がハットトリックの爆発で4-2と退けた。圧倒的に攻め込まれながら「超攻撃サッカー」の本領を発揮。2連勝のF組首位で、決勝トーナメント進出に大きく前進した。名古屋は北京国安(中国)と0-0で、ホームで痛いドローに終わったが、E組首位は守った。

 これが前回王者の底力だ。敵地で押し込まれ、G大阪の超攻撃スタイルに火が付いた。1-1で迎えた後半16分に、FWレアンドロがCKを頭でねじ込み勝ち越し弾。相手が再び同点を狙って攻め込んでくると、次々と高速カウンターを浴びせる。レアンドロは29分に追加点、同38分にダメ押し弾と、わずか23分間でハットトリックを達成し「アウェーで勝てたのはうれしいよ」と誇らしげだ。

 「切り込み隊長」はFW山崎だ。前半13分、相手のDFラインが不用意な横パスをした時、FWレアンドロがプレスをかけた。そのこぼれ球を山崎が拾い、豪快に右足で蹴り込んだ。昨季のACLで12戦5得点と活躍した「ACLのラッキーボーイ」。この日、先発に抜てきされた試合で、きっちり結果を出した。

 西野監督が警戒していたFCソウルの攻撃力は本物だった。中盤を支配されてピンチの連続。そんな中で同監督はハーフタイムに「もっと攻撃的に行け!」とゲキを飛ばした。後半8分に追いつかれても、引き分けの発想はない。「今季初めて支配されたが、選手は勝ち点3にこだわりを持ってくれた」。攻めを貫く姿勢が快勝をもたらした。

 クラブでも代表チームでも野球でも、日本と韓国は宿命のライバルだ。FCソウルも1次リーグ最大の難敵。その相手に敵地で快勝し、昨季大会史上初のアウェー全勝でアジア王者になったG大阪は、06年から続く敵地での連勝を8に伸ばした。決勝トーナメントに大きく近づいた。連覇への道を順調に進んでいる。