<アジアCL:アルイテハド6-2名古屋>◇21日(日本時間22日)◇準決勝第1戦◇サウジアラビア・ジッダ

 名古屋が準決勝第1戦でアルイテハド(サウジアラビア)に大敗し、日本勢のアジア3連覇が厳しくなった。前半7分にDF竹内彬(26)が一発退場。前半は2-1と踏ん張ったが、後半に大量5失点し逆転負けした。奇跡の逆転突破を目指す第2戦(瑞穂陸)は28日に行われる。もう1試合は浦項(韓国)が2-0でウムサラル(カタール)に先勝した。

 名古屋が敵地で大きなビハインドを背負った。2-6の大敗。試合直後にチャーター機に乗り、22日午後7時過ぎに中部国際空港に到着した選手の足取りは重く、まだホーム戦を残しているとは思えない雰囲気だった。

 開始早々にプランが狂った。前半7分にセンターバックのDF竹内が、ゴールに迫る相手選手を背後から倒して退場。残り80分以上を10人で戦うことを強いられた。後半は気温30度近い暑さと疲労で足が止まる。サイドを広く使う相手の攻撃に、5バックに近い布陣で対抗したが、最後まで耐えきれなかった。ロスタイムの2失点を含め、同32分以降に一挙4失点。ストイコビッチ監督も「10人で戦うのはとてもハードだった」と疲れ切った表情だ。

 GK楢崎、DFバヤリッツァを故障で欠き、DF増川もA型インフルエンザで遠征に帯同できなかった。その上、試合中に退場で1人欠いた。日本勢3連覇のかかる決勝進出には、第2戦で最低4点が必要だ。「4-0」「5-1」なら逆転突破で「6-2」なら延長、4点差勝利でも3失点以上はアウェーゴールで敗退となる。同監督は「フットボールには、どんな可能性だってある」と前を向いたが、逆転突破には奇跡的な大勝が必要になった。