清水は今日8日、ホーム開幕戦で鹿島を迎える。チームは7日、完全非公開で調整。監督として初めて開幕戦に臨む大榎克己監督(49)は「去年の苦しみを経験すれば怖いものはない。チームの雰囲気はいいし、選手の気持ちも乗っている」と納得の表情を見せた。

 2月の鹿児島キャンプでは、ニューイヤー杯で3連敗。3試合で8失点と守備に課題を残した。キャンプ後はチーム全体で守備をする意識を植え付け、課題を克服。攻撃面は新加入FWウタカ(31)とFWデューク(24)の特徴を生かす戦術も取り入れ、バリエーションを増やした。指揮官は「キャンプで不安はあったが、ようやくまとまってきた」と手応えを示す。

 昨季はJ2降格の危機を味わう不本意なシーズンだったが、得たものもある。残留に向けて、選手やスタッフ、クラブの社員、サポーターが一体となった。その成果もあり、開幕戦は前売りチケットが完売した。開幕戦に限れば、クラブ史上初めての出来事に大榎監督は「サポーターの期待を裏切らないような結果と内容のある試合をしたい」。生まれ変わったエスパルスの戦いが、いよいよ幕を開ける。【神谷亮磨】