J2磐田は栃木を下し、首位に浮上した。前半30分、セットプレーからMFアダイウトン(24)のゴールで先制。後半も途中出場の中村祐輝(27)のジュビロ初ゴールで加点。ロスタイムにはアダイウトンのこの日2点目となるゴールが決まり圧勝した。マン・オブ・ザ・マッチにはアダイウトンが選ばれた。

 磐田の新助っ人、アダイウトンの鮮やかなヘッド弾だった。前半30分。DF駒野のCKがアダイウトンのヘッドにピタリと合い待望の先制点だ。2戦ぶりとなる今季3点目を挙げたアダイウトンは、お笑いコンビ、クマムシの「あったかいんだからぁ~」の踊りでチームメートと喜びを分かち合った。

 アダイウトンは日本のお笑いにも興味があり、8・6秒バズーカーの「ラッスンゴレライ」の習得にも励んでいた。「次はラッスンを」と予告。「アダバズーカ」は飛び出すも、踊りは春の気候のごとく「あったかいんだからぁ~」。チームの連勝を後押しする貴重な先制点となった。

 序盤から積極的にシュートを打ち前半を1-0。名波浩監督(42)はハーフタイムに「ワイドにボールを動かす。球際を強く」と指示。後半もFW森島の強烈シュートなどで押し込んだ。

 後半41分には、途中出場のFW中村祐輝のゴールで追加点。岐阜を自由契約になり今季から磐田に加入。「拾ってもらった恩返しをする」と誓った男が、今季2試合目の出場にして有言実行弾だ。ロスタイムにもアダイウトンの2発目が飛び出して勝負があった。

 アダイウトンは「自分のサッカーを見せられた。次も勝ってサポーターに笑顔を与えたい」。また、ジュビロ初ゴールとなった中村も「気持ちで打ったら、入ってくれた。ホームで決めることができてうれしい」と喜んだ。【岩田千代巳】