東アジア杯日本代表に初選出された湘南DF遠藤航(22)が柏戦で今季4点目を挙げ、17年ぶりの柏からの勝利に貢献した。2-0で迎えた後半26分、FW高山のCKを頭で合わせ勝利を決定づけた。湘南が柏に勝ったのは98年11月以来で、遠藤は当時5歳。「強いチームに勝てるようになったのは、湘南スタイルが積み上げられて成長している結果だと思う」と胸を張り、湘南を背負っての代表に「僕が先頭を切って行くけど、仲間も目指している。恥じないプレーをしてチームの成長につながれば」と気を引き締めた。

 代表では右サイドバックの起用が有力だ。湘南では3バックの右を務め、対人の強さに加え、最終ラインから局面を打開するパスを配球している。右サイドバックは未経験も「上下運動は(走り勝つ)湘南スタイルにも合っているし、攻撃への関わり方も自分の中でイメージができている」と新境地開拓に意欲的だ。

 憧れはドイツ代表のラーム。欧州CLでは、中盤の底や右サイドバックと複数のポジションで輝くラームのプレーにくぎ付け。「まさか自分が右サイドをやるかもしれないとは…」と巡り合わせに驚きを口にする。リオデジャネイロ五輪を目指すU-22(22歳以下)日本代表ではボランチを務め主将の大役も任されている。五輪を目指す上でもアジア相手に負けられない。「カテゴリーは違うけどアジアの厳しい戦いを身に染みて感じる。連覇がかかっているし、チームの一員として貢献したい」と頼もしかった。【岩田千代巳】