2連覇を狙うG大阪が名古屋との死闘を制し、4強入りした。延長でも決着がつかず、PK戦はGK同士が蹴った11人目で決着した。

 G大阪が11人全員が蹴るPK戦を制し、2年連続で4強入りを決めた。

 2戦合計2-2で延長に突入後、互いに1点ずつ追加。120分では決着がつかず、土砂降りの中の激闘は約3時間にも及んだ。徐々に重くなるプレッシャーに、全員で立ち向かった。

 PK戦はコイントスで名古屋に先行をとられ、難しい後攻。互いに譲らず「絶対蹴りたくない」と話していた10人目のDF藤春も決めた。運命のGK対決。先攻の名古屋GK高木のシュートは、ポストに嫌われゴールの外へ。ため息が包むスタジアムの空気を一蹴するように、GK藤ケ谷はゴール右に蹴りこんだ。「意外と落ち着いていけたので、良かった」。両手を高く上げ、喜びを爆発させた。

 長谷川監督は「選手は、勝利にこだわってやってくれた。PKで負けて帰るのは、バスの中つらいんで」と笑顔。エースFW宇佐美ら日本代表4選手を遠征で欠く中、2戦で若手とベテラン計19人が出場。代表GK東口の代役の藤ケ谷が守り、最後は決めた。総力戦で、準決勝への切符を手にした。【小杉舞】