浦和が名古屋を2-1で下し、大会初優勝を飾った。

 前半3分、名古屋のFW北野晴矢(18)が左足ゴールを決めて先制。しかし、同27分に名古屋に退場者が出てしまい数的不利な状況となった。対する浦和はその3分後にMF渡辺陽(17)のヘディング弾で同点に追い付き、前半45分にオウンゴールで勝ち越した。そのまま好守備で1点差を守りきった。

 悔しさを全て晴らす初優勝だった。浦和が前半早々1点リードされるも最後は逆転勝ちを収めた。大槻毅監督(42)は「決勝ということだけあって、いつもと違う雰囲気だった。名古屋も素晴らしくて、難しい試合になると思った。それでも選手の気持ちが見えたので、成長してくれて良かった」と笑顔が咲いた。

 今季は高円宮杯U-18プリンスリーグ関東で7位と苦しんだ。「降格」の2文字もちらつく順位。同点弾を挙げた渡辺は今大会の優勝でリーグ戦に向けても「自信を付けた。その中でリーグの残り3試合も謙虚にやることができれば」と浮かれることはなかった。

 5年後が期待される東京五輪世代。渡辺は「もちろん五輪に出たい」と目標にしている。Jリーグ村井満チェアマンも「東京五輪の日本代表のメンバーとして活躍してくれることを願って止みません」とエールを送った。うれしい初優勝をはずみにして、浦和イレブンは明るい未来へ成長を続ける。