J1昇格を決めた磐田は、元日本代表DF伊野波雅彦(30)と契約を更新しないことを決め、伊野波が27日、自身のフェイスブック(FB)でコメントを発表した。

 「このたびジュビロ磐田より、契約満了の通知を受け退団することとなりました(中略)やっと馴染んできたサックスブルーのユニフォームを着て、来季はプレーすることはできませんが、これからは陰ながら皆さんと一緒に、ジュビロ磐田を応援していきたいと思っております」

 磐田側は、伊野波の高額年俸と若手育成の方針から判断したとみられる。自身が移籍を望んだわけではなく、伊野波のコメントには無念さがにじみ出ていた。

 伊野波は13年にJ1神戸から完全移籍で加入し、J2降格を経験した。一方で、昨年開催されたW杯ブラジル大会の日本代表メンバーにも選出された。

 今季は守備の要として、32試合に出場した。8月には左長母趾(ぼし)屈筋を痛めて離脱。しかし地道なリハビリを経て、痛みを抱えながら10月に復帰した。7試合連続でフル出場を果たし、最終節のアウェー大分戦(23日・2-1)では、先制点となる今季初ゴールを挙げた。

 コメント発表後には、FBに「寂しい」や「ありがとう」など、サポーターから多くのメッセージが寄せられた。この日の練習に参加したMF小林祐希(23)も「これからも関係は続いていく。伊野波さんはまた代表に復帰すると思うし、そのとき一緒に日の丸を背負いたい」と話しながら退団を惜しんだ。【保坂恭子】