元日本代表DF田中マルクス闘莉王(34)が名古屋を退団することが8日、分かった。

 契約延長オファーを受けていたが、ゼネラルマネジャーも兼務する小倉隆史新監督(42)がメンバー大刷新を強く推し進める中、10年にリーグ制覇をもたらした功労者が6年間在籍した名古屋を去ることが決まった。

 ブラジル生まれの日系3世で、98年に渋谷幕張高(千葉)に留学し、01年に広島入りした。J2水戸でプレーしていた03年10月に日本国籍を取得し、04年に浦和移籍。浦和ではリーグ制覇した06年にMVPに輝いた。

 10年に名古屋に移籍し、初のリーグ制覇へと導くなど、圧倒的な存在感でチームを引っ張った。J1通算388試合75得点。攻撃的なDFで決定力が高く、技術も確かでボランチやトップ下、FWとしてもプレーした。

 日本代表でも活躍し、06年に初招集されると、10年W杯南アフリカ大会では堅守で日本の決勝トーナメント進出に貢献した。国際Aマッチ通算43試合8得点。