川崎Fが、FW大久保嘉人(33)の2得点などで東京を下し、無敗で首位をキープした。

 前半11分、MF中村のロングパスに抜けだして右足シュートを決め、J1通算得点を160に更新。1-2で迎えた後半32分には、自身が得たPKをど真ん中に蹴りこみ、通算161得点に伸ばした。

 今季既に5得点で、視察したハリルホジッチ監督も大久保について「もう少し年齢が若ければ…。本当のゴールゲッターだ」とその実力を認めた。大久保は試合終了間際に膝を痛め、立ち上がれなかったが、取材エリアには歩いて現れ「(膝は)明日次第。そんなにやばくないと思う」と話した。

 前半4分に失点した。悪い流れだったが、大久保は「失点時間が早かったし、まだ大丈夫と声をかけ合った」。1点目は、中村と目があってうまく抜けだし「相手DFがいなくて。何でいないんだろうなあ、と思って打ったら入った」。1-2のしびれる場面で迎えたPKは、あえて外すことをイメージして打ったという。「自分は決めた後を考えると良くないので…。外すことを考えて逆にリラックスする」と苦笑。GKが動いた瞬間、真ん中に蹴りこむ度胸を見せた。

 劣勢をはねのけての勝ち点3で、今季は無敗と好調を維持する。大久保は「今までより勝ちを積み重ねて、自信が付いたかな」と手応え。一方で「フロンターレは後半は強いけど、前半から後半のようなプレーができれば」と課題も忘れなかった。