熊本市出身の千葉GK藤嶋栄介(24)は、被災地の子供たちとの約束を胸に秘め、15日の熊本戦に臨む。12日、千葉市内で練習後、胸の内を明かした。

 4月23日のアウェー山口戦の後、友人と熊本へ向かった。1泊2日の強行軍で、車に詰められるだけの水と栄養食品を詰めた。避難所や被害に苦しむ人の家を回った後、熊本FW巻らと子供たちのサッカー教室に参加した。励ますはずだったのに「楽しそうな子供の笑顔に、僕自身が元気をもらった」。最後に約束を交わした。「大変な状況だけど、これから先自分たちの夢に向かって、夢を諦めないでほしい。僕もピッチでがんばるから」。

 試合はテレビで熊本にも中継される。2番手GKで今季の出番はまだない。それでも「頑張っていることを見せることが大事」。必死な姿が、少しでも被災地に勇気を与えると信じている。【上田悠太】