J2札幌が29日、鳥栖の元日本代表MF菊地直哉(31)を、期限付き移籍で獲得したと発表した。期間は7月1日から来年1月31日まで。7月2日の札幌・宮の沢での練習から合流する。海外を含め6チーム目となる新天地に、菊地はクラブを通じ「少しでもチームの勝利に貢献し、自分自身も成長できるように頑張ります」とコメントした。背番号は15に決まった。

 U-16から世代別代表の中心選手として活躍し、04年には19歳ながらU-23日本代表としてアテネ五輪にも出場した。10年にはA代表も経験するなど経験豊富で、四方田修平監督(43)は「ここまで結果も出ているが、より勝つ確率を上げるため。競争も激しくなり、さらなるレベルアップにつながれば」と期待する。

 菊地は今季、鳥栖でリーグ4試合、ナビスコ杯4試合に出場し無得点。6月11日名古屋戦以降3試合は、ベンチ入りしていなかった。守備陣の選手層を厚くし、さらなる強化を目指していた札幌は、センターバック、ボランチなど幅広く対応できる菊地を、第2登録期間開始の1日に合わせ補強できるよう動いていた。指揮官は「後ろの選手だけど、攻撃のセンスも高い。複数のポジションができる選手と考えている」と説明した。

 清水商の先輩で、アテネ五輪でチームメートだったMF小野は「早くとけ込めるよう、良い環境をつくってあげたい」と話した。

 ◆菊地直哉(きくち・なおや)1984年(昭59)11月24日、静岡県清水市生まれ。清水商から03年磐田入り。05年新潟に期限付き移籍し、06年に磐田復帰。08年1月からドイツ2部FCカールツァイス・イェーナでプレーし、09、10年は大分、11年から新潟、13年7月に鳥栖移籍。04年アテネ五輪日本代表、10年1月6日アジア杯予選イエメン戦でA代表初出場。J通算255試合7得点、181センチ、74キロ。血液型AB。