新潟のリオ五輪代表バックアップメンバー、FW鈴木武蔵(22)、MF野津田岳人(22)にとっては悔いを残してのリオ行きとなった。

 31日にブラジルに向かうが、2人の合言葉は「連勝して五輪に行く」だった。それが東京のMF東慶悟(26)に決められた後半3分の1点で、実現しなかった。放ったシュートは鈴木がゼロ、野津田が1本。新潟は今季初の連勝を、野津田は前節大宮戦に続く2試合連続得点を、鈴木は今季初得点を逃した。

 バックアップは代表に不測の事態が起きた場合の登録変更要員。五輪のベンチに入れるかどうかは未知数。ただ、「バックアップでも試合に出る可能性はある」(鈴木)、「チャンスが来たら、自分の力を出したい」とモチベーションの高さは代表そのもの。それだけに、ホーム戦の勝利、連勝、自らの得点は最高の景気づけになるはずだった。

 攻撃の要になりつつある2人の不在は、年間14位と下位から抜け出せない新潟にとって手痛い。

 吉田達磨監督(42)は「出場するチャンスがあったら、思い切ってトライしてほしい」とエールを送る。野津田は「自分の役目を把握し、新潟の代表という意識忘れずに五輪代表に貢献したい」と、気持ちを切り替えた。