11戦ぶりに勝った! 後半戦10試合で3分け7敗と苦しんでいたJ2山形が徳島に2-1と競り勝ち、後半戦初となる勝ち点3を挙げた。前半11分、MF鈴木がふわりと浮かしたパスのこぼれ球を、MFディエゴ(32)が左足で押し込み先制。同23分に追いつかれるも、同41分にMFアルセウ(32)が今季初得点となる決勝弾をねじ込んだ。右ショートコーナーのこぼれ球を豪快に左足で振り抜き「ディエゴからいい球がこぼれてきた。自分の得点よりチームが勝ったことの方がうれしい。チームが1つになれた」と冷静に振り返った。

 日替わりのヒーローがチームを救った。正GK山岸範宏(38)の累積警告による出場停止で、今季リーグ初出場を果たしたGK富居大樹(27)が粘りのセーブを見せた。「キーパー全員でいいトレーニングができている。チーム全体で守れた」。後半43分には右大腿(だいたい)骨骨挫傷で離脱していたDF石川竜也(36)が3月20日のC大阪戦以来、約半年ぶりに出場。「準備はできていた。ゲームをしっかり締める役割ができた」と胸を張った。

 リーグは残り10試合。石崎信弘監督(58)は「いいゲームをしても結果がでなかった。次の試合まで1つ1つ成長して戦っていきたい」と胸をなでおろした。次は中3日で行われる22日のJ1神戸との天皇杯3回戦。昨年J2に降格させられた相手だ。「なかなかJ1とやる機会はない。気持ちを切り替えてやっていきたい」と気を引き締めた。