会場には11年に東日本大震災で甚大な津波被害を受け、今もなお復興の途上にある岩手県大槌町がブースを出展した。ホタテの串焼きやホヤのジャーキーなど、地元の名産品を販売。震災前後の現地の写真も展示した。

 浦和が「ハートフルサッカーin東北」の活動で、現地を4回訪れてサッカー教室などを行ってきた縁から、今回の出展に至った。陣頭指揮を執る平野公三町長(60)は「現状をお伝えするのは、これまでご支援いただいた方へのお礼の気持ちでもある。そのためには、こうやって自分たちから出てくることも大事」と額に汗して語った。

 ブースには多くの人々が集い、1500本を準備したというホタテの串焼きも、飛ぶように売れていった。平野町長に「クラブと一緒に大槌町を応援しています。もしもクラブの応援が足りなくなったら、私たちが真っ先に抗議するのでご安心を」と末永い支援を約束するサポーターもいた。

 そうした暖かい声を受けながら、大槌町から駆けつけたスタッフは笑顔で地元の特産品を売り続けた。平野町長は「大きなパワーをいただいたと思います。これを地元に持ち帰るのも、また大事なことです。私たちはさらに復興に向けてまい進します」とうなずいた。