横浜FCが群馬を逆転で下し、J1昇格プレーオフ圏(6位以内)に望みをつなげた。FWカズ(三浦知良、49)は後半28分からピッチに立ち、体を張った守備などで勝利に貢献した。

 横浜FCは前半4分、MF野村直樹(25)の2戦連発弾で先制するも、同29分と同35分に立て続けに失点し逆転された。だが後半から反撃開始。後半8分にFWイバのゴールで追いつくと、同28分にはFW津田知宏(30)の移籍後ホーム初得点で逆転。津田はゴールを上げた直後にカズと交代した。

 10月8日の長崎戦はカズがピッチに入る直前に同点に追いつかれたが、今回は勝ち越して“たすき”を受け取った。「今日は勝ち越ししたので、自分の中でうまく守りながらカウンターを狙おうと」。

 後半31分には、守備で見せた。ゴール前右サイドから群馬ボールの間接FK。MF松下がペナルティーエリア右から思い切り蹴り込んだボールは一直線、約15メートル離れたニアサイドにいたカズの首へ直撃。カズは倒れ込み観客をヒヤリとさせたが、カズはすぐに立ち上がってプレーを続けた。試合後は「当たった直後はちょっとクラクラしたけど、もう大丈夫」と話し、鉄人ぶりをアピール。攻撃でも相手の股を抜いての突破や、ドリブルで仕掛けてのクロスなど好機を演出し、見せ場をつくった。

 直近4試合で白星はなかったが、今節は粘りを見せての逆転勝ち。カズは「前向きにプレーできてよかった。股抜きは気持ちよかったね。次につながる勝利だったと思う」と振り返った。