東京が、国内最高峰FWのダブルどりに動いていることが26日、分かった。名古屋FW永井謙佑(27)の獲得に水面下で動いていることが判明。50メートル走5秒8の快速FWを来季補強の目玉として、シーズン終了後にも正式オファーを出す可能性が高い。また川崎FのFW大久保嘉人(34)には、近日中にもオファーを出す見込み。日本代表経験のあるFWのダブル獲得で、本気で来季のリーグタイトルを奪いにいく。

 今季途中から就任した篠田監督の続投が大筋で決まったことで、補強の動きが一気に加速した。すでに永井の獲得調査を開始。名古屋とは来季まで契約が残っているため移籍金が発生する。金額は正式オファーを出し次第、交渉することになるが、移籍金を払って獲得に出る。永井は今季残留争いで苦しむチーム事情の中でも、7得点でFWシモビッチの10点に次ぐゴールを決めている。

 そして、何よりも魅力的なのがスピードだ。篠田監督就任後、チームはパスを中心とした躍動感あるサッカーで、6勝2分け2敗と結果を残している。それでも前半戦の低迷が響いてチーム得点数は37点(32試合終了時点)で、トップ10にも入っていない。得点力アップは急務で、ここに国内屈指のスピードを誇る永井が加わることで、破壊力は増す。さらに、大久保の獲得にも動いている。

 昨季まで3年連続得点王に輝き、今季も15点と量産する大久保は、川崎Fとの契約を終える。獲得に移籍金がかからないため、今後は争奪戦に発展することが予想される。残留を含めた選択肢の中から選ぶことになるが、東京入りとなれば豪華布陣がそろう。

 ポイントを絞った効果的な「補強」と、久保建英をはじめとする「育成」の2本柱で強化を進めてきた東京にとって、来季こそ勝負の年となる。