磐田DF森下俊(30)がシステム変更のキーマンになる。29日の次節ホーム浦和戦に備え、袋井市内で紅白戦に臨み、センターバックが本職の森下は主力組の左サイドバックに入った。同ポジションでの起用は名波浩監督(43)が14年9月に就任して以降、初めて。シャムスカ体制以来、約2年ぶりの位置となる。

 前節名古屋戦(1-1)は累積警告による出場停止だった森下は、その前週の練習からサイドバックを試されていた。23日の練習試合FC刈谷戦(1-1)でもプレーし「役割は違うけど、求められていることをやるだけ」と準備万全だ。これで試合中、通常の4バックから3バックに守備変更した場合でも、森下が3バックの1人としてスムーズにプレーすることが可能となる。

 もともと粘り強い守備とともに利き足となる左からのロングボールとスピードも武器となるため、サイドバックでも持ち味を発揮できそうだ。森下は「ずっと連動した守備でやっている。DFラインを下げずに、コミュニケーションをとってプレーしたい」と冷静に分析。優勝を争う浦和とは厳しい試合が予想されるが、J1残留のために勝利が求められる。ホーム最終戦でもあり、森下は「勝ちにこだわりたい」と強い決意を口にした。【保坂恭子】