J1年間王者を決めるチャンピオンシップ(CS)の決勝第1戦は今日29日、カシマスタジアムで行われ、浦和(年間勝ち点1位、第2ステージ優勝)と鹿島(同3位、第1ステージ優勝)が激突する。

 鹿島DF昌子源(23)が、今季14得点の浦和エースFW興梠慎三との対決に闘志を燃やした。新加入の11年から2年間は鹿島で一緒にプレー。先発組FWと、控え組センターバックとして紅白戦で体をぶつけ合い、トップ選手の封じ方を教わった。「CSの大舞台で戦えることは楽しみ。ゼロで抑えたいし、ここで抑えれば自分の成長も認めてもらえると思う」と“師匠”への恩返し完封に挑む。

 プロの洗礼を浴びた経験を「日本人にこんなにスピードのある人がいるんだと思い知らされた。ジャンプ力もすごくて、競り勝てなかった。化け物」と表現した。体感後は、FW目線で嫌な守り方を助言してもらった。私生活でも興梠の愛車の助手席に座り、入団2年目に初めて運転を頼まれた思い出を「めっちゃ大興奮した」と懐かしむ。「だから自分も同じ(ベンツ)ゲレンデに乗っている。それくらい憧れの存在だし、今の自分があるのは慎三さんのおかげ」と感謝した。

 2人の直接対決は6度目。前日練習では、守備を中心とした連係確認を行い、対策も万全。過去2得点を許しているが「イメージはある」と笑った。【鎌田直秀】