スカパー! は15日、07年から続けてきたJリーグの放送から撤退すると発表した。

 公式サイトに「2017年シーズン以降の放映権を獲得した会社と、これまでどおりスカパー! で放送できるように交渉を続けてまいりましたが、成立に至りませんでした。(中略)Jリーグ戦の放送予定がないことに伴い、Jリーグ関連セットは、1月末をもって終了とさせていただきます」などとした文書を掲載した。

 スカパー! などとJリーグは、07年から年間約50億円の契約を結び、スカパー! はオフィシャルブロードキャスティングパートナーとしてJ1、J2全試合を生中継していた。

 今年7月に、Jリーグが英動画配信大手パフォーム・グループと、来年から10年で約2100億円の大型契約を結び、パフォーム・グループが提供するスポーツのライブストリーミング(動画視聴)サービス「DAZN(ダ・ゾーン)」内でJ1、J2、J3の全試合が生中継されることが決定。スカパー! は、パフォーム・グループから放送権の再許諾を受けて放送する、サブライセンスを目指して交渉していたが、成立しなかったとみられる。

 来年は天皇杯の放送は継続する予定で、ユース、育成年代も積極的に取り上げるほか、24時間サッカー専門チャンネル「スカサカ!」を2月に開局するという。

 Jリーグもこの日、公式サイトで「DAZN(ダ・ゾーン)」でJ1、2、3の全試合を生中継すること、有料ライブ放送は「DAZN」のみの放映になると発表した。13日にはNHKとの地上波、BSの放送権契約を更新したことも発表しているが、スカパー! での放送が完全になくなったことで、Jリーグの放送メディアが、テレビからインターネットへ大きく転換することになった。