川崎Fが9大会ぶりに準決勝進出を決めた。エースFW大久保嘉人(34)の今大会4試合連続得点などで東京を破り、ベスト4入りした。

 得点機会以外でも、相手ボールを奪うと一気に攻め上がる強さを見せつけ、終始相手を圧倒。大久保は「今日、すごくなかった?」と、全体の試合内容にも満足そうな表情で「あれがフロンターレ。今日が一番面白かったし、楽しかった」と笑顔だった。

 約1カ月前、リーグのチャンピオンシップでは鹿島に敗れ、今季もここまでタイトルはお預け。「サッカー的にも自分的にも忘れたいシーズン」と振り返り、この天皇杯に全てをかける覚悟で臨む。来季からは東京でプレーすることを明言しており、風間八宏監督(55)も今季限りで退任することが決まっている。風間監督は「1試合1試合勝ってサポーターの夢をかなえたい」。大久保は「勝ちたい気持ちが強い。(タイトルを)取りたいから」。まず準決勝切符を手に入れた。頂点まで走りきる。