今季からJ1に復帰したC大阪が13日、大阪・舞洲で尹晶煥(ユン・ジョンファン)新監督(43)のもと鬼の3部練習を行った。始動2日目で午前6時50分からの早朝練習、9時50分からの午前練習、15時からの午後練習とハードスケジュールをこなした。遅刻者はいなかったものの、選手は初日からクタクタ。「スポ根」並みの猛練習で3年ぶりのJ1開幕に向けて底上げを図る。

 まだ月明かりがグラウンドを照らす中、選手が続々と集まってきた。気温は6度。負傷中の新人MF山内(早大)をのぞく全39人が6時50分に集合した。軽めのジョギングとストレッチで早朝から約30分間体を動かした。

 13日から17日まで5日間、朝練が組まれる。クラブ側は交通手段がない寮に住む若手にマイクロバスを用意。朝練後には朝食用のケータリングも準備された。FW杉本は「5時起き。6時にはクラブハウスについた。目覚ましがちゃんと鳴るか不安で3個もかけた」とニヤリ。朝練が終わっても7時台でロッカー室では「まだこんな時間かよ~」と声が飛んだという。

 厳しい早朝練習の一番の狙いはタフな精神力を身につけること。鳥栖時代に尹監督のもとで朝練を経験をした東京から新加入のMF水沼は「遅刻者が出たら連帯責任で走らされた。誰かが来ていなかったらすぐに電話して仲間意識が強くなった」と明かした。困難を全員で乗り越えることで一体感が増す効果もある。

 猛練習はまだ終わらない。その後、午前中に1時間、午後からはみっちり2時間汗を流した。最年長の35歳DF茂庭は「何とか生きて帰って来られた…」とヘトヘトな様子。一方で尹監督は「キツくなると思ったけどみんな気持ち良く出てきてくれた。(朝練開始の)20分前にグラウンドへ出たら選手がたくさんいた。意欲ある姿が見えた」と満足そうだった。根性と団結力を鍛え上げ、C大阪は3年ぶりのJ1に臨む。【小杉舞】