サッカーの元日本代表監督で、国際オリンピック委員会(IOC)委員を長年務め、日本サッカー協会会長として2002年の日韓W杯を成功させた岡野俊一郎氏が肺がんのため2日に亡くなっていたことが3日、分かった。85歳だった。

 「実はね、僕は銅メダルを持っているんだ」。生前、岡野さんは衝撃的な事実を明かしていた。メキシコ五輪の選手登録枠は19人だが、日本は18人だけ。表彰式で1つメダルが余った。「だったら、もらおうという話になった」。IOCのデータベースには「Shun-Ichiro OKANO」の名が出場選手として残る。日本五輪史でメダリストになった唯一のコーチかもしれない。