清水ユースは3年ぶりの開幕3連勝を飾り、首位を守った。ホームで浦和ユースと対戦して2-1。今季初の逆転勝ちをおさめた。

 後半43分、FW平墳(ひらつか)迅(3年)が左サイドを突破。DF2人に付かれながら強引にドリブルを仕掛け、ライン際からクロスを入れた。ファーサイドにフリーで走り込んだMF鈴木魁人(3年)が頭で合わせ、逆転に成功した。3試合連続で決勝ゴールを決めた鈴木は「GKがニアサイドにいるのが見えていたので、クロスに触るだけだった」と振り返った。

 トップチームに2種登録されている選手の活躍が光った。1点を追う前半29分には、FW新関成弥(3年)の技ありミドル弾で追いついた。平墳は、ルヴァン杯札幌戦(12日・0-1)でトップデビュー。トップの練習では、小林伸二監督(56)から競り合いでの体の使い方や、DFとの駆け引きなどを居残りで伝授された。体格で勝る浦和ユースとも互角に戦い、「DFに競り勝つ感覚を身につけたい」と貪欲だ。ユースからは7人が2種登録されており、26日のルヴァン杯アウェー仙台戦でも数人がメンバー入りする可能性が高い。その状況を踏まえ、平岡宏章監督(47)は「選手は自信を持ってやれている。活躍したらチャンスがある」と話している。

 トップ昇格したFW北川航也(20)らを擁した14年シーズン以来の開幕3連勝。ただ、同年シーズンは2位で終えており、平墳は「タイトルを取りたいです」と言った。狙うは初優勝。充実した戦力でつかみ取る決意だ。【保坂恭子】