ベガルタ仙台は29日、今日30日のアウェー清水エスパルス戦に向け、静岡県内で最終調整を行った。同試合で、MF三田啓貴(26)のJ1通算100試合出場が濃厚だ。ともにキッカーを務めるMF梁勇基(35)は「そういう節目を勝利で終えられたらいい」と誓った。

 引き分けた前節広島戦(22日)で、2人は輝きを放った。後半23分に三田のクロスから梁が約2年ぶりにゴールを決め、1点差に追いつく。続く後半28分、絶好の位置からFKを獲得。キッカーは梁かと思いきや、フェイントで三田が直接決めた。三田は「梁さんが『(前仙台GK林)卓人は俺が蹴ると思っていると思う。タマ(三田)が蹴ってもおもしろいんじゃない』と言ってくれた」と、先輩の頭脳プレーに感銘。その期待に応えた。

 梁は「タマが決めることで蹴りやすく、キーパーとの駆け引きも効いてくる」と相棒の好調を喜ぶ。居残りでFKの練習を繰り返す梁は「練習では決めている部分もある。またしっかりと決めたい」。練習の成果もあり、自身の調子もアップ。好調のキッカー陣が、リーグ戦5試合ぶりの勝利に導く。【秋吉裕介】