ジェフユナイテッド千葉FW清武功暉(26)が、V・ファーレン長崎戦の後半19分間で3発決め、プロ初のハットトリックを達成した。

 清武は試合後「(ハットは)大学の頃、2、3回はやっていますが、プロは初めて。うれしいし…でも、今日も、まだ点を取れるチャンスがあった」と、喜びつつも、気を引き締めた。

 後半開始早々に決めた1点目は、ビューティフルゴールだった。右サイドからDF山本真希が出したパスを、右足のヒールでゴール前に上げた。FW指宿洋史が頭で落としたところに跳び込むと、右足で決めた。「真希君からボールが入った時に、イブ(指宿)の位置は見えていなかったんですけど、イメージだけでパスを出しました。イブがいい反応をし、いいパスを出してくれたので良かった。あれは、イメージ通りでした」と笑みを浮かべた。

 後半10分には、右足でFKを直接決めた。蹴る前に、FW船山貴之(30)から「まだ、蹴る人は決まっていないよ」などとプレッシャーをかけられ、気合を入れて右足で蹴りこんだ。「自信はあるんですけど、なかなか決められなくて、自分の中でもどかしさがあった。1本、入ったので気は楽になった。遠くからでも狙っていきたい」と手応えをつかんだ。

 清武は同20分にも、指宿からのパスを受けて右足で落ち着いて決めた。1、3点目をアシストし、2点目のFKを獲得したファウルを受けた指宿に「イブが、いいアシストをしてくれた。チームに感謝したい」と感謝の言葉を口にした。

 この日は、最前線に立つ指宿、ワイドに開いた清武と船山が形成した3トップの距離感が良く、連動した攻撃で長崎守備陣を切り裂いた。

 「今日、全体の距離感が良かった。ああいう距離感でサポートできれば、いいプレーが出る。しっかり決めるところを決められれば、こういうゲームが出来る。いい感覚でサッカーが出来た」と、今後へ自信を深めた。【村上幸将】