晴天の空に似合わぬ渋面。パワープレーで前線にいた鹿島アントラーズDF植田は恨めしそうに天を見つめ、DF昌子は膝に両手をついた。MF三竿健はメンバー外でそのピッチにもいなかった。鹿島の日本代表3人は仙台に敗れ、気持ちよくチームを離れることはできなかった。

 堅守を誇示するはずが開始わずか1分20秒で、昌子の目の前を走り抜けた仙台FW石原に頭で先制を許した。後半は3バックに変えたがCKから失点。植田は「もっとハッキリやればよかった。2失点とももったいなかった」と悔やんだ。

 ACL8強入りの勢いが消される敗戦。リーグ戦では浮上できぬまま、3人は代表に向かう。右膝痛の三竿健はこの日も練習しており支障はないという。自らを「23人に入るかどうかライン上」という昌子は「西野さんのやりたいサッカーと、自分の能力がマッチできるようにしたい。監督が代わった責任は間違いなく選手にある。しっかりやっていきたい」と話した。