J1横浜F・マリノスは21日、クラブの強化責任者にあたるアイザック・ドルスポーティングダイレクター(SD)の退任を発表し、同日に黒沢良二社長が経緯などを説明した。

 黒沢社長は「(アイザックSDとは)今年12月までの契約で、今シーズン限りということで考えていたが、夏の(移籍)ウインドーが閉まったということで一区切り、2年4カ月貢献してもらって一区切りということで、本人とも話し合って合意の上、退任ということを決定いたしました」と話した。後任は未定で「近々には報告できると思いますけど、現時点はノーコメントで。調整中です」とした。

 チームは現在15位で残留争いの渦中にあるが、退任理由は成績不振ではないと強調。退任時期が約4カ月早まった理由は、来季の編成を新SDと共に迎えることが狙いだとし「次に(SDを)担う方が決めてない編成で来季から担当するのではなく、そこを責任持って担うということで」と話した。

 横浜は14年7月からシティ・フットボール・グループ(CFG)と業務提携し、アイザックSDは16年シーズンから同職に就任した。黒沢社長は今回の退任決定へのCFGの介入については否定し「マリノス独自で決めた。最終的に(情報を)シェアはするが、むこうが決めてとかはありません。次の人事に関してもそうです」と話した。

 今季は7月いっぱいで古川宏一郎前社長が退任し、黒沢社長が新たに就任。同シーズン中にSDも交代することとなった。チームが低調なシーズンを送っている中、今季から就任したポステコグルー監督の去就について問われると「監督は全く変更の話は出ていません。あの体制でいくというのが一貫した考え方です」と話した。

 新SDを迎えての来年以降の編成については明言を避け「将来、どういうサッカーがやりたいとかはありますけど、具体的なことは話せない。普通のビジネスと同じで、今までの振り返りと目標があって、そこに何が足りないのかはやっていきます」とした。