元日本代表FW我那覇和樹(30)が18日、FC琉球でのJFL制覇を誓った。東日本大震災の影響で開幕がずれ込んだJFLは、23日にスタート。今季地元沖縄の琉球入りした我那覇は「目標は優勝。チームをJリーグに昇格させること」と、那覇市街から車で30分の東風平(こちんだ)サッカー場で強い日差しを浴びながら笑った。

 川崎F時代の06年には18得点で日本人ランク1位になり、日本代表でも活躍。しかし、その後は低迷し、09年に移籍した神戸では出番さえ激減した。2年間で19試合0得点、昨年末に戦力外となった時、真っ先に誘われたのが琉球だった。当初はJFLでのプレーに難色を示し、Jクラブのオファーに気持ちも傾いたが「Jで出場しないより、JFLで活躍した方がいい」と移籍を決意。「琉球でなければ、JFLではプレーしなかった。沖縄に恩返しがしたい」と話した。

 新里裕之監督は、宜野湾高時代に2トップを組んだ同級生。「監督の考え方も分かるし、チームにも慣れた」という。「ここは食べ物もおいしいし、空気がいい。今は、本当にサッカーが楽しい」。抜群のシュート力で練習から存在感を見せつける「沖縄の宝」は、大好きな故郷にJクラブを誕生させるためにゴールを目指す。