東京電力が福島第1原発の対応拠点としている「Jヴィレッジ」(福島県楢葉町、広野町)に関して、本来のサッカー用トレーニング施設として2018年をめどに使用を再開する方向で関係者と調整に入ったことが25日分かった。

 日本サッカー協会(JFA)や地元自治体と協力し、20年の東京五輪で各国代表の練習拠点にすることを目指しており、被災地の復興を進める姿勢を示す狙いがある。見直し作業中の東電の総合特別事業計画(再建計画)にも盛り込む見通し。

 東電は、原発に出入りする作業員関連の一部業務を、Jヴィレッジから福島第1原発の正門脇にできた施設に移すなど機能を縮小してきた。今後は施設の除染も進め、サッカー施設として再び使えるようにしていく。

 Jヴィレッジは、東電が整備して福島県に寄贈し、1997年にオープンした。サッカー日本代表の合宿などに活用されたが、福島第1原発から約20キロと近いため、事故後は対応拠点として活用されていた。