柏は17日、ネルシーニョ監督(64)が契約満了をもって、今季限りで退団することを発表した。

 ブラジル・サンパウロ州カンピーナス市生まれのネルシーニョ監督は、V川崎(現東京V)や名古屋の監督を経て、09年に柏の監督に就任。翌10年にJ2優勝を果たすと、11年には史上初となる昇格初年度でのリーグ制覇を勝ち取り、12年度天皇杯も制した。

 昨年8月31日の鹿島戦後、1-3の完敗を受けて、電撃的に辞任を表明。その後、すぐに辞任を撤回し、今季もチームの指揮を執っていたが、本人、クラブ相互の了承のもと、契約は更新されないことが決まった。

 この日、萩原社長とともに会見に臨んだネルシーニョ監督は「この会見は送別会ではない。まだ我々はナビスコのタイトルを取る戦いも残っている。Jリーグの順位を上げていく戦いの最中でもある。ただ決断は引き出しにしまっておくものではない。私はプロとして、人として大事な経験、思い出を持つことができた。ここまで残してきた数字には満足している。仲間の支えがあったからここまで来られたし、シーズン終了後には満足感に浸ると思う」と話した。

 ネルシーニョ監督は日本での指導を続けたい意思を持っており、他クラブからのオファーを待つ意向だという。一方、萩原社長は柏の後任監督として「シーズンも残っているし、後任について語るのはまだ早い」と明言を避けた。