北京五輪代表のJ2C大阪MF香川真司(19)が大阪法務局のポスターのモデルになったことが17日、分かった。香川にとって“初CM”で、テーマは「いじめNO」。今月下旬には大阪市営地下鉄全駅、夏休み明けの9月からは大阪南部全域(大阪市以南)の小学校に掲出される予定だ。20日に開催されるC大阪のファン感謝デーで、ポスターがお披露目される。

 弱い者いじめは許さない。香川が初めて“CM”に起用された。大阪法務局はJ2C大阪と協力し、昨年からいじめ撲滅を訴えるポスターを作成している。昨年はFW古橋がモデルとなったが、今年は平成生まれ初のサッカー五輪代表となった香川が抜てきされた。20日に開催されるC大阪のファン感謝デーで、ポスターがお披露目される。

 香川はいじめとは無縁の生活を送ってきた。C大阪や日本代表でも先輩にかわいがられている。後輩には尊敬される。小学生のころからサッカー漬けだったが、社交的で友人も多い。日ごろから「サッカーはチームスポーツなので、互いの信頼、分かり合うことが大切」と話しており、いじめ撲滅を訴える意識も強い。

 北京五輪で活躍すれば知名度はさらに上がり、広告効果も大きくなる。関係者も「香川はサッカーに打ち込む姿勢もいいし、何よりまじめ。いじめや殺人など暗いニュースの多い中、少しでもこのポスターが役に立ってほしい」と願う。

 この日は明日19日の首位広島戦(長居)に向けて、大阪・南津守で紅白戦などで調整した。五輪代表合流前の最後の公式戦だ。前回の広島戦は日本代表への初選出直前の4月13日(広島ビ)だったが1-4と大敗し、悔し涙を流した。「今はC大阪のことしか考えていない。五輪より、まずは目の前の試合に集中する」と香川。とにかく勝利に貢献することで「真の正義の味方」に近づいていく。【奈島宏樹】