<J1:横浜2-1G大阪>◇第20節◇9日◇日産ス

 G大阪がMF遠藤保仁(28)の先発復帰戦を飾れなかった。アウェーの横浜戦で後半8分にMF二川のゴールで追いついたが、12分に勝ち越され、1-2で敗れた。遠藤はウイルス感染症から復帰2戦目でフル出場も、チームの得点力不足は深刻。FWバレーがアル・アリ(UAE)に電撃移籍してから公式戦4連敗。6位に後退した。

 G大阪が連敗街道にはまった。西野監督はナビスコ杯に次ぐ横浜戦の黒星に「同一カードで連敗は非常に情けない。タフに戦ったが、やはりフィニッシュのところがね」と声を落とした。今季10得点だったFWバレーの電撃退団から公式戦4連敗。その間、FWのゴールはゼロ。この日の同点弾も含めMF二川が決めた2点だけで、深刻な得点力不足をまた露呈した。

 好材料はあった。ウイルス感染症から復帰2戦目の遠藤がフル出場。前半はトップ下、後半はボランチで好パスを繰り出した。「ボールタッチに関しては思った以上にやれた。前回(途中出場の6日ナビスコ杯横浜戦)より、はるかに落ち着いてやれた」と手応え。中盤の華麗なパス回しはよみがえった。それがゴールにつながらないのが歯がゆい。遠藤も「あとは決めるときに決めないと」と決定力の低下を指摘した。

 播戸は肝機能障害で長期離脱を強いられ、この日途中出場した平井と岡本は経験が浅く、現状打破には新戦力しかないのが現状だ。横浜からの獲得が内定したFWロニーは11日のメディカルチェックを経て正式契約する。12日にも練習に合流できる見通しで、次節の16日大宮戦(NACK)から出場可能になる。西野監督は「課題ははっきりしている。タレント(選手の配置)も含めて考えなければ」と布陣変更も示唆した。

 まだツキはある。首位鹿島など上位陣がそろって勝ち点を伸ばせなかった。G大阪は6位に後退したが、首位と勝ち点3差のまま。新助っ人の加入で新たな攻撃パターンを見つけ、出直すしかない。【北村泰彦】