逆転2冠への号砲だ。現役続行決定弾だ。大分FWウェズレイが9日、J1通算200試合目を祝う記念ゴールで、チームに過去10敗1分けのリーグ千葉戦初勝利をもたらす。「今年チームは苦手を克服してきた。今の状態なら(未勝利ストップは)起こりえること。節目のゴール?

 もちろん決められるように頑張るよ」。J1外国人最多121得点の最強助っ人は、ナビスコ杯決勝に続く2戦連発に気持ちを高めた。

 首位鹿島を勝ち点2差で追うリーグ戦は、残り4試合。逆転優勝を狙うチームだけでなく、自分の道も切り開くゴールになる。開幕直後に36歳となった今季。現役最後の年と公言し、ナビスコ杯決勝直前も「自分のキャリアを黄金の鍵で閉めたい」と、優勝を引退の手土産にしたいという意思を見せていたが、その気持ちに変化が表れた。

 すでに、クラブから来季の契約更新の意向を伝えられ、代理人も正式なオファーを受け取った。千葉戦への最終練習を行った8日には「今年は幸せな年になっているが、まだやりたい気持ちもでてきた。またチャンピオンになりたい」と、現役続行への心変わりを明かした。千葉は、これまで12得点を決めているお得意さま。自ら現役続行の意思を固めるゴールで、逆転2冠へも弾みをつける。