G大阪の日本代表MF遠藤保仁(28)が、23日の川崎F戦(等々力)を欠場することが21日、決まった。19日のW杯アジア最終予選カタール戦(アウェー)で右足首をねんざし、左ふくらはぎも痛めていたことが判明。02、07年にリーグ戦全試合フルタイム出場を果たすなど“鉄人”と呼ばれる遠藤の故障欠場は、約2年8カ月ぶりという異例の事態。当面はリハビリに専念し、26日の天皇杯5回戦磐田戦(ヤマハ)への出場の可否は23日にも結論を出す。

 鉄人がついに欠場に追い込まれた。今季も5月に左足甲、10月に右ふくらはぎを痛めたが、強行出場してきた。しかし、体はついに悲鳴を上げた。

 遠藤はカタール戦の後半途中、悪質なタックルを食らい、右足首をひねった。その後、右足をかばいながら走ると、今度は左のふくらはぎも痛めた。前日20日の帰国の際は「大丈夫」と話したが、時間の経過とともに違和感が出たようだ。

 「日程も厳しかったので、疲れも含めての判断。時間がたてば、痛みは和らぐと思う」と、この日の遠藤は治療に専念した。西野監督は「遠征には連れていかない。治療に専念してもらう」と川崎F戦の欠場を明かした。日本屈指の肉体の強さを誇る遠藤の故障欠場は、約2年8カ月ぶりという異例の事態だ。

 22日からは別メニューで調整し、あくまで早期復帰を目指すが、多忙な生活は変わらない。今季のアジア連盟(AFC)MVP候補になり、中国・上海で開催されるAFCの表彰式参加のため24日に日本を出発し、26日早朝に帰国する。同日の天皇杯磐田戦に出場するために、現地でもリハビリを行うという。

 岩城チーフトレーナーは「長引くけがではないが、23日の様子を見て(磐田戦出場を)判断したい」と説明。遠藤は「予定通り上海にも行って、磐田戦に間に合わす」とあくまで前向きだ。鉄人が鉄人に戻るためには、しばらく時間が必要だ。【奈島宏樹】