神戸非情…続投要請松田監督を1戦でクビ
神戸が、たった1試合で松田浩監督(48)を解任した。クラブは4日、同監督の今季限りでの退団を電撃発表。11月に1度は来季続投を要請しながら、同29日の川崎F戦で0-4で大敗したことでクラブ首脳が急きょ方針を転換。12月1日に来季の契約を破談にすることを伝えた。突然の解任劇のため、後任は未定。神戸をJ1に定着させた功労者が、非情の通告でクラブを去ることになった。
神戸に衝撃が走った。この日の練習前に安達社長が、選手、スタッフに松田監督を今季限りで解任することを報告した。同社長に続いてあいさつした指揮官は、怒りを押し殺しながら「来年もやるつもりだった」と話し始めたという。一時は続投が決定しながらの異例の解任劇に、周囲は驚き、凍りついた。
11月9日の東京V戦で5連勝を飾り、クラブは翌10日に正式に続投要請した。事態が急変したのは同29日の川崎F戦。三木谷会長が視察する前で0-4と屈辱的大敗を喫し、2日後の今月1日に続投要請を破談にする非情の通告を行った。同社長は「いったんは(続投を)要請しながら、お断りするのは苦渋の選択。よりステップアップするための判断」としながらも「それ(川崎F戦)がなかったとは言えない」と川崎F戦の大敗が要因になったことを認めた。
神戸側と松田監督との間で来季の契約書にサインはしておらず、あくまでも続投は「口約束」だった。とはいえ、同監督は「正式に(続投を)伝えられて『受けさせてもらいます』と(安達社長と)握手もした。(正式)発表がないのはなぜかと思ったが。来季の補強も進めたのに…。ほごにされたのは納得できない。間違いじゃないか」と目を充血させながら力説。今後はクラブ側と補償について話し合う方向だ。
後任については白紙だ。今夏には元鹿島監督のトニーニョ・セレーゾ氏らを候補に挙げていたが、11月になって松田監督続投で落ち着いたため、既に交渉は打ち切られている。コーチ陣も新監督の意向に沿って一新する方針だが、安達社長は「まだ公にできる段階ではない」と説明。後任選定が遅れれば、来季編成にも影響することになる。
◆松田浩(まつだ・ひろし)1960年(昭和35年)9月2日、長崎市生まれ。現役時代はDFとして筑波大から84年に東洋工業(現広島)入り。95年に神戸へ移籍し、翌96年の引退後は広島、神戸でコーチ。02年に神戸、03~06年に福岡で監督を務め、06年9月にバクスター前監督の後を受け神戸監督に復帰してJ1昇格に貢献。07年は10位、今季も最終節を残し9位とJ1に定着させた。
◆川崎F戦VTR(11月29日) 前半3分に先制点を献上。その後は一方的に攻め込んだが、決定力不足に泣いた。後半17分に2点目を許すと3分後に連続失点。守備の要の北本が退場したことも影響し、終了間際にも得点を許して0-4の屈辱的大敗となった。9月27日大宮戦から6戦不敗(5勝1分け)だったが、7戦ぶりに黒星を喫した。
[2008年12月5日10時6分 紙面から]
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